
市田龍生都
猛暑とともに、競輪界は下半期に突入。上半期を振り返れば古性優作、脇本雄太の強さが際立った。20日に閉幕したサマーナイトフェスティバルでは市田龍生都(24=福井・127期)の躍動が目を見張った。
昨夏、別府決勝で落車して左鎖骨と肩甲骨を骨折する大けがを負って以降、伸び悩んでいた時期もあったが、初のビッグレース参戦となった同大会では類いまれな脚力を存分に発揮した。
初日は1R1番車の期待枠に抜てきされた。「初めてのビッグレースで光栄です。相手も強いので、それ以上に責任のある位置だと思うので、しっかり頑張りたい」と力を込めた。注目の初陣は突っ張り先行で別線を封じると、ラインの三谷将太、村田雅一を振り切り押し切って勝利。「理想の展開としてSを取って全部突っ張ろうと思っていた。内容としては出し切れたし、及第点はあると思う。ただ、まだまだ修正点がある」。おごることなく先を見据える。
続く二次予選でも迷いなく打鐘過ぎに先行。最後は末脚を欠いて5着も対戦した真杉匠は「ホームから凄いカカリだった」と振り返り、ラインを組んだ稲川翔も「1車も出させない感じの駆け方で、もの凄く強かった」と高く評価した。
勝ち上がりには失敗したものの、大舞台でナショナルチーム仕込みの強靱(きょうじん)な脚力を存分にアピールした。タイトルホルダーの父・佳寿浩(76期、引退)同様に、気持ちを前面に乗せたレースが光る。気迫の仕掛けは自身の最大限のパワーを発揮して、他の選手に強烈な存在感を植え付けたに違いない。
次はオールスター(8月11~16日、松山)でGⅠ初出場へ。近畿期待のホープが、真夏の瀬戸風バンクでも自慢のパワーを繰り出して、さらなる飛躍を目指す。(栗林 幸太郎)


